TCHについて
- 2023年4月6日
- その他
TCHについて
TCHとは、Tooth Contacting Habitの略で、日本語で言えば、上下の歯を接触させる癖という意味になります。
食事以外で上下の歯を接触させる癖といえば“ブラキシズム“つまり無意識時でかつ就寝時の“かみしめ癖“や“くいしばり癖“いわゆる“歯ぎしり癖“が考えられます。
しかし実際には、日中何かに集中したり、緊張した状況で、上下の歯を わずかに軽く“くっ“と接触させる癖が、東京医科歯科大学長年の研究により顎関節治療を受けられる患者さんに多く認められたことによって、この“TCH”が提唱されました。
では、リラックス(安静時)している時のかみ合わせの正常な状態とはどうなのでしょうか。
リラックスした時の上下の歯は、当たることなく少しすいています。この1~2ミリの隙間を“安静空隙“と呼びます。
顎のだるさや、お口の周りの筋肉のこわばりを訴えられる患者さんには、普段リラックスした状態では、唇を閉じて、上下の歯は当たらずにほんの少しすいていて、舌は上顎の粘膜に触れていて、鼻で呼吸をしています、それがベストな状態です、とお伝えします。
つまり反対に上下の歯が軽く触れた状態でも、顎の筋肉は緊張状態にあることが多いということとなります。
TCHの何がよくないのか
非常に細かいお話となりますが、軽く上下の歯を接触させることでも、その歯の根の表面にある歯根膜という組織の神経の圧迫、血流障害が起こっています。それによる歯の知覚過敏症、歯周組織の変化、ダメージによる歯をかみ合わせた際の痛みや歯の揺れ、浮いた感じ、ゆく先は歯周病の進行にもつながっていきます。
また、かみ合わせた状態の持続は、耳の前にある顎関節の圧迫を引き起こし、血流障害・関節痛の原因となります。顎関節症という病気の一症状でもあります。
次にお顔周りの筋肉に着目すると、軽くかみ合わせた状態でも、収縮した顎の閉口筋(口を閉じる時に働く筋肉の総称)は緊張状態にあります。その状態の持続は、首や肩の筋肉の緊張へと繋がってしまいます。そして疲労、血流障害が、筋肉のコリとなって出現することがあります。
どんな時TCHは行われているのか
TCHは何かに集中していたり、ここ一番の緊張が必要な時に行われることがもっとも考えられます。加えて自分では緊張してるつもりのないパソコンやスマートフォンの操作時も、TCHが起こっているのではないかと考えられており、私自身も興味深い分野でもあります。なにかに没頭していると、無意識的に食いしばりしているようなイメージです。
このTCHと夜間のブラキシズム(歯ぎしりや食いしばり)との関係性も注目するところです。TCHが軽減されることによって、夜間のブラキシズムも軽減されるのではないかという考え方もあるようです。
まずは、何気ない日中のTCHに対して意識されるのもよいかと思います。寝ている時は無理ですが、起きている時は意識できると思います。
TCHに対する意識
日中おこるTCHに対しては、まずご自身にその癖があることを自覚することからはじまります。そして気づいた時にはやめるようにすることが第一の対処法です。この方法は、そんなに難しい事ではないと思います。ある程度はご自身で改善が可能です。
まご自身で意識していただくとともに、“舌の位置“も重要なポイントです。お口や歯のバランスをキープするのに舌の正しい位置というのは重要です。例えば舌の筋力が低下し、舌の位置が不適正になっていくことによって、前述の安静空隙の消失がおこり、歯が接触する可能性が高まると考えられています。
お口周りの筋肉のトレーニング、安静空隙、正しい舌の位置、鼻呼吸は特にお子様の発育にも重要だといわれてきているようになり、お子様、成人の患者さん問わず、トレーニングもお伝えしておりますので、気になる方はおたずねくださいね!
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