骨造成

インプラント治療を希望されても顎の骨が不足している場合があります。顎の骨が不足しているケースでは、その他の治療法を選択していただくか、骨造成を行ってインプラント可能な状態まで回復させるかのどちらかとなります。

当クリニックではインプラント認定医の施術のもと骨造成を行った上で、安全性・確実性の高い埋入手術を実施できますが、それでもなお不安に感じる患者さんはおられると思います。とくに骨造成に伴う痛みが怖いと感じられるのではないでしょうか。今回はそんな骨造成に伴う痛みについて、わかりやすく解説します。

 そもそも骨造成とは

骨造成とは、文字通り“骨を造る“治療です。加齢や歯周病によって吸収された顎の骨は自然に治ることがないので、再生させる必要があります。骨が不足している部位に人工骨や自家骨、骨補填剤などを入れて欠損部を補い、骨が再生するのを待ちます。インプラント治療を安全に行えるくらいまで骨を回復させるには、数ヵ月の期間を要します。骨は皮膚のように短期間で治癒する組織ではないので、長い目で経過を見ていく必要があります。

骨造成に痛みは伴わない(治療中)

今回のテーマである“痛み“についてですが、骨造成では必ず事前に局所麻酔を施します。それはインプラント手術の本番と同じ状態であり、基本的に痛みを伴うことはありません。万が一、痛みを感じるようなことがあっても、麻酔を追加することで施術部位の感覚を麻痺させることができますので安心していただければと思います。そもそも骨造成は、インプラントの埋入ほど侵襲性の高いものではありません。

骨造成後の痛み・腫れについて(治療後)

骨造成の手術後には、ある程度の痛みや腫れが生じます。大掛かりな骨造成を行った場合には、手術後の痛みも強くなりますので、処方された鎮痛剤や抗炎症薬などをしっかり服用してください。手術後も歯科医師の指示通りに生活し、処方薬も正しい方法で服用していれば、日常生活に大きな支障をきたすことはほとんどありません。仮に大きく腫れたり、痛んだりしたとしても、手術から2～3日をピークに症状は徐々に消失していくことがほとんどです。

インプラント手術は痛いのか

上述しましたように、インプラント手術や骨造成のような外科処置では、必ず事前に局所麻酔を施します。もっと言えば、麻酔注射の痛みを軽減するための表面麻酔も行うことから、インプラント手術でも術中に痛みを感じることはまずありません。それでもなお不安が残る方には、静脈内鎮静法といった、恐怖心・不安感を取り除くことができる鎮静法が推奨されます。これらの処置を併用すれば、ぼんやりと半分眠ったような状態で手術を終えることができます。

今回は、不足した骨を再生させる骨造成の痛みについてご説明いたしました。骨造成は、すべてのインプラント症例で行うわけではありませんが、ご高齢になるほど必要性は増していきます。もちろん、若くても歯周病を重症化させてしまった経験がある方は、顎の骨の状態が悪くなっているため、大幅な骨造成の処置が必要となることもあります。インプラント治療や骨造成について関心のある方はご相談くださいね。

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