矯正の針金が刺さって痛い
- 2023年10月20日
- 矯正歯科
ワイヤー矯正では、口の中にワイヤーが刺さるといったトラブルが起きると耳にしたことがある方もおられるかもしれません。では、なぜワイヤーが口の中に刺さってしまうのでしょうか。今回はワイヤーが刺さる原因や、痛みを伴う場合の対処法について解説いたします。
矯正ワイヤーが刺さる原因
矯正ワイヤーを使用した矯正治療では、口の中でワイヤーが刺さるトラブルが起きることがあります。ワイヤーが刺さる原因はいくつかあるのでご紹介します。
歯が移動してワイヤーの長さが変わった
矯正ワイヤーをつけたときは歯並びも良くなる前であるため、ワイヤーも波打ったり、変形したりと真っすぐではありません。しかし、ワイヤーによる矯正治療を行っていくと、歯が少しずつ動き、ワイヤーも真っすぐになっていきます。すると次第に、ワイヤーが余るようになります。この余ったワイヤーが口の中で刺さってしまいます。
ワイヤーのずれ
特にワイヤー矯正を開始して間もない頃に、ワイヤーがずれてしまうことがあります。歯並びが良くない状態でワイヤーをつけているので、ブラケットに無理をしてワイヤーを通すとずれやすくなってしまうのです。ワイヤーがでこぼこしている状態だと不安定で、隙間ができたり、違和感が生じたりします。ワイヤーがずれると口の中に刺さるだけではなく、矯正がうまく進まないこともあるので、早めに歯科医院に相談してください。
ワイヤーが外れてしまった
先ほどは、ワイヤーのずれについてご紹介しましたが、ずれたまま放置しておくと外れてしまう場合もあります。ワイヤーが外れると矯正治療が中断してしまうだけでなく、激しい痛みや傷を負うケースもあります。ワイヤーが外れてしまった場合は、すぐに歯科医院へご連絡ください。
ワイヤーが刺さったときの対処法
では、ワイヤーが刺さってしまった時はどうしたらいいのでしょうか。少しでも痛みを軽くするための対処法をご紹介します。
余ったワイヤーをカットする
でこぼこしていたワイヤーが真っすぐになってきてワイヤーが余った場合には、歯科医院でワイヤーをカットしてもらってください。ワイヤーを適切にカットしてもらえば、痛みの原因を取り除くことができます。他にも似た対処法として、ワイヤーを折り曲げる方法もあります。ワイヤーは残したまま末端を折り曲げることで、口の中に当たらないようにします。
ワックスを使う
ワイヤーが口の中で刺さって痛みが出てしまうのは、矯正をしていれば起こり得ることです。
そんなときのために、矯正用のワックスがあります。ワックスを口の中に刺さっているワイヤーに取り付けることで、口腔内を傷つけるのを防ぐことができます。ワックスは必要な分だけカットして準備をし、ワイヤーの角張っている部分に取り付けます。ワイヤーを保護することで、口の中を守ることにつながります。ただし、ワックスを多くつけ過ぎると、違和感を覚えたり、ワックスが取れてしまったりすることもあるので、必要量だけつけるように注意してください。
矯正ワイヤーが刺さらないようにする方法
矯正ワイヤーが口の中に刺さってしまった際、個人差はありますが、痛みを伴います。できれば、痛みが出ないようにしたいものです。
あらかじめワイヤーにワックスをつけておく
歯列矯正は歯を動かすのが目的なので、歯が動いてワイヤーが余るのを防ぐことはできまん。
しかし、ワイヤーが徐々に余ることは予想できるため、事前にワイヤーの先にワックスをつけておくことで、刺さるのを防ぐことはできます。ワイヤーが刺さって痛みがでたり、口内炎になったりするのを避けたい方は、事前にワックスを使用するといいです。ただ、痛みや傷を心配してワックスをたくさん使ってしまうと口の中で違和感を覚え、矯正の進行に影響を及ぼすこともあるので、適度に使用するのが望ましいかと思います。
普段から気をつけたいこと
ワイヤーを使った矯正を行っていく上で、普段から気をつけたいことをお伝えします。ワイヤー矯正をスムーズに進めるためにも、ご参考にしていただけましたらと思います。
歯磨きやケアは入念に行う
ワイヤー矯正を行っていると、装置の周辺にプラークがたまりやすくなります。プラークがたまると、むし歯や口腔内トラブルの原因になります。むし歯ができてしまうと、むし歯治療を優先することもあり、矯正治療を一時中断することになりかねません。普段から歯磨きを欠かさず行い、フロスなどを使ってプラークが溜まらないようにしてください。
注意が必要な食べ物がある
ワイヤー矯正中は、注意が必要な食べ物があります。ガムやキャラメルなど粘り気の強い食べ物は、矯正装置に付着してしまい、装置が外れてしまう恐れもあるため、注意が必要です。他にもナッツや氷、おせんべいなど硬い食べ物も装置が壊れる原因になり得ます。装置に当たって壊れてしまうこともあれば、強く噛むことで装置がずれたりすることもあるので、矯正中の食べ物には注意しましょう。