歯肉マッサージ
- 2023年8月8日
- 予防歯科・クリーニング
体が疲れている時などにマッサージをうけられる方もおられると思います。歯科においては血行促進などの目的のために歯肉マッサージをすることもあります。今回は歯肉マッサージについてふれたいと思います。
歯肉マッサージは歯茎マッサージ・ガムマッサージとも呼ばれており、大きく分けて2つ方法があります。
1つ目は指で歯肉を圧迫するマッサージ方法。2つ目は歯ブラシなどで歯肉を刺激する方法です。
では歯肉マッサージとはどのような効果があるのでしょうか。
血行促進
不規則な生活・喫煙・歯周病など、様々な要因で不健康になってしまった歯ぐきは、血行が悪くなっています。これをマッサージすることで血行を良くし、代謝を促進させ、歯肉全体に栄養を行き届かせます。そうすることにより、歯肉の抵抗力をアップさせ、引き締まった健康な歯ぐきになります。
唾液分泌量増加
唾液には粘膜保護・自浄・水分平衡・潤滑・緩衝・抗菌・消化・組織修復・再石灰化・発ガン予防などの作用もあり、口腔のみならず身体が正常な機能を発揮するため無くてはなりません。
リラクゼーション効果
歯肉にもたくさんの血管とツボがありますので、マッサージによって筋肉がほぐれ、血行が良くなり、お口全体が活性化して、リラクゼーション効果が期待できます。表情筋がほぐれ頭がスッキリしてきますので、目の疲れが取れて、肩が軽くなります。
アンチエイジング効果
マッサージの効果により、歯肉の代謝が促進され、ツヤのあるいきいきとした歯肉に生まれ変わります。歳を重ねるにつれ、お口の筋肉が衰えていき、しっかりと噛めないことから、内蔵機能の低下と脳への刺激が乏しくなります。このようなことからも、歯肉マッサージで血行を良くすることは、老化を止め、健康的な口腔環境を保つ方法の一つといえます。
このような方にオススメです
・歯周疾患(歯肉炎、口臭)の方
・喫煙者の方
・肩こりや目が疲れている方
・入れ歯・インプラントをされている方
・むし歯や歯周病予防
次に自分でも簡単にできる歯ブラシを使った歯肉マッサージをご紹介します。
歯ブラシでおこなう場合には、毛先を歯間の歯ぐきに当てて優しく震わせるように動かします。歯磨き粉は使わずに、時間をかけてゆっくりおこないます。歯ブラシを回転させながら歯肉に当ててマッサージする方法もあります。歯ぐきの状態によって痛みや出血がある場合は、やわらかい歯ブラシを使います。市販の歯ブラシにも毛先の形や細さ、やわらかさなど、様々な形のものがあり、歯ぐきへのマッサージ作用のあるものも販売されています。ご自身の歯ぐきの状態にあわせて選ばれるとよいと思います。歯肉マッサージによるむし歯や歯周病の予防効果は教科書的に立証されているものではありませんが、唾液量の増加やリラックス効果などが期待できると考えられます。