歯が浮く感じがする…|【公式】いしだ歯科・小児歯科クリニック|住吉区の歯医者・小児歯科

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歯科コラム

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歯が浮く感じがする…

歯が浮く感じがする…

痛いわけではないが、歯が浮く感じがするそのような症状がある方はおられませんでしょうか?今回はこれについて考えていきたいと思います。

まず歯は歯槽骨という骨に埋まっています。ヒトの体はよくできていて、歯や骨は硬いものなので、歯と骨の間にクッションの役割を担う歯根膜という薄い膜が存在します。

実際には歯のまわりには歯ぐきがあるので、歯槽骨や歯根膜が見えることはありません。また一部歯と歯ぐきは結合していますが、歯が歯ぐきに支えられているということはありません。

歯根膜は感覚受容器とよばれ、噛む力や圧がかかっているといった感覚を伝える役割もまたしています。

歯根膜について

先にも書きましたように歯根膜は歯と歯槽骨をつなぐという役割のほかに、硬さや柔らかさを判断し、かみごたえを感じる役割や、歯に伝わる噛み合わせの力を調整する役割もあります。

歯は噛むことでかなりの衝撃を受けますが、この歯根膜がクッションのような役割をして歯や周りの骨を守る役目も果たしています。ちなみに健康な歯でも力をかけるとほんのわずかに揺れることがあります(生理的動揺)。これは歯根膜の機能のおかげで異常ではありません。また歯を矯正で動かすことができるのもこの歯根膜があるおかげです。歯根膜はとても敏感な組織でありで髪の毛のような細い糸が口に入っただけの小さな刺激すら感じ取ることができます。

無意識に噛みしめ、食いしばりなど歯同士が接触すると歯根膜の神経が興奮して情報が脳に伝達されます。それが刺激になって脳が活性化されて一つの大きな役割を果たします。歯を抜いてしまうとその刺激がなくなったり、減ったりするため脳への刺激も減少するとされています。

この歯根膜は歯の表面にも血液を供給していますし、歯の周囲の骨にも血液を供給していると言われているため、歯を抜いて周囲の骨が少しやせてしまうのは、血液供給が減ってしまうからでもあります。

歯が浮く

このように歯の感覚と歯根膜は密接な関係にあります。歯が浮いた感じは歯根膜が少し炎症を起こしているときに生じます。しかし、歯根膜が実際に腫れているかは見えないです。

そのため次のような理由を考えます。

・歯周病
歯ぐきの周囲に炎症が広がるため、周囲の骨や歯根膜にまで炎症が広がります。

・根尖性歯周炎
これは根の先端に起こる炎症です。むし歯が原因であることが多いです。また一度歯の神経の治療した歯に起こることもよくあります。

・歯ぎしりや食いしばりなど極端に歯に力がかかる時
支えている歯根膜が押さえつけられて、細菌に感染してなくても歯根膜が引っ張られすぎたり、押しつぶされたりして浮いた症状に繋がることもあります。

 いずれにしても一部だけ歯の感触に違和感があることはなかなか気になることです。放置しておくことはよくありませんので、早めの受診をおすすめします。

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