妊娠中の歯科治療について
妊娠中の歯科治療
歯が痛くなってきた、腫れてきた…
でも、お腹には赤ちゃんがいるし、薬や歯科治療は大丈夫なのかしら…
ご妊娠中の歯科対応についてのお話です。
妊娠中であっても、お口のトラブルは起こる可能性があります。
そんなとき、痛み止めなどのお薬は服用してよいのか、麻酔薬、レントゲンを撮影することはどうなのか、といった不安があるのではないでしょうか。今回はそれぞれについてご説明したいと思います。
妊娠には安定期と定義される期間があります
安定期とは妊娠5ヶ月 ( 16週 ) 以降のことを指します。しかしこれは医学用語ではなく、妊娠5ヵ月頃になると初期流産のリスクが減り、つわりが治まり始める人も多い事から安定期と呼ばれているようです。
妊娠中は16週未満の妊娠初期、16~28週未満の妊娠中期、28周以降の妊娠後期と呼ばれており、安定期がいつまでかということはやや曖昧な部分ではありますが、臨月を迎えるまでが安定期であるという考えが多いようです。
お薬について ( 痛み止め )
痛み止めの服用に関しては注意が必要な場合があります。歯やお口の痛みに対して、歯科医院では「ロキソニン」や「ボルタレン」という痛み止めがよく処方されますが、これらは非ステロイド性消炎鎮痛薬 ( ひすてろいどせいしょうえんちんつうやく ) というグループに分類される痛み止めです。
これらは胎児の成長期に悪影響を及ぼす可能性があると考えられているため、服用は控えるべきとされています。
そのため「カロナール」という痛み止めを処方します。理由としては安全性が高いとされていること、使用経験は多く、欧米では妊婦の半数以上に使用経験があるとされており、胎児に対しても影響は少ないと考えられています。
お薬について ( 抗菌薬 )
抗生物質や化膿止めなどどいわれることもあるお口です。妊娠中に使用できるとされている抗菌薬はセフェム系やペニシン系とと呼ばれるグループのものです。こちらに関しては比較的安全に使用していただくことが可能で、歯茎の腫れなどに必要に応じて処方されます。
歯科麻酔
麻酔に関しては妊婦さんが痛みを我慢して治療をうけられる方が胎児に対してストレスがかかるとされているため、適宜使用します。
歯科用麻酔に関してはごく一部のみ作用する局所麻酔を用いますので、テレビドラマであるような手術室で点滴をうって全身に作用するものではありません。安全にうけていただけると思います。
レントゲン
放射線はいつも身の回りに存在し、私達は毎日微量な放射線を浴びて生活しています。
特に歯科のレントゲンは放射線が微量であり、さらに胸部より下は防護服を着用していただきますので、胎児への影響はほぼないと考えていただいて良いと思います。
気をつけておられても、お口のトラブルは突然におこることもよくあります。心配事はなんでもご相談ください。あなた様に合致したペースでご提案と治療をすすめさせていただきます。
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