入れ歯が割れる
- 2023年7月24日
- 入れ歯
入れ歯が割れた、ヒビが入ったといったことがおこると、入れ歯を使用されている方にとってては困惑されると思います。割れる原因としては、様々な要因がありますが、何かしら通常の使用方法を超えた状況に置かれた、ということは間違いありません。実際の診療の際はピンク色の樹脂の部分が割れたりひびが入る、折れるというケースが一番多いようにかんじます。
噛む力によっても割れます
意外なことに落としたりといったハプニングよりも、ご自身の噛む力で入れ歯そのものを破損してしまうこと、というのが入れ歯が壊れる原因で最も多いケースです。一般的な総入れ歯であれば、下側義歯が壊れやすくなりますが、上下の噛み合わせによっても変わってきます。ご自身の残存歯があり、その歯と噛み合わせる場合などは、作り物である入れ歯への負担が大きく、厚みのある上側の入れ歯でも、割れやひびで壊れることがあります。
噛める入れ歯というのは、本当ならばご自身にしっかりと合ったよい入れ歯です。噛み合わせが悪い入れ歯であればうまく力が伝わらずに割れる、ということもまずおこりません。
噛み合わせの際に「どの歯にどのくらいの力がかかるのか」そういった繊細な噛み合わせ具合を調整することも、歯科医・歯科技工士に求められる高度な技術でもあります。
しかし、どんなに技術があっても入れ歯の素材では限界がありますので、可能であれば自費で作る入れ歯に使用できる金属などの素材を使用する方が、噛み合わせと破損予防には有効であるといえます。
入れ歯を落として割れる
旅館やホテルなど旅先で洗面台や床に落として割れてしまった。普段と違う環境だったり、飲酒などもあり、手が滑って落としてしまったというケースも耳にします。割れてしまうと修理ができる場合は即座に修理しますが、最悪作り直しになる可能性もあります。また楽しい旅の途中、入れ歯が使えなくてはおいしい食事やおしゃべり、カラオケや記念写真など、どれも気後れして心から楽しめなくなってしまうのではないでしょうか。旅先での入れ歯ケア、普段よりも気を付けて行うように心がけていただけるとと思います。
入れ歯を踏んで割れる
食後にちょっと外してテーブルに置き、何かのはずみで床に落ちたことを気付かずに踏みつけて割れてしまうというケースもあります。金属のばねのついた部分入れ歯だと、足を怪我してしまうこともあります。見た目では折れや割れ、ヒビがみあたらなくても変形している可能性が高いため自分で修理しようとせずに作成した歯科医院、または他院作成でも修理ができる歯科医院に早めにかかられた方がよいと思います。しばらく歯医者に行っていないな、という方は、特に問題なくても一度歯科医院への受診で調子をチェックされるのもひとつです。