ハイドロキシアパタイト
- 2023年7月26日
- その他
ハイドロキシアパタイトという言葉を聞いた事はありますでしょうか。たまに歯磨き粉などに入っていて、歯にいい効果があるとか、ないとか…といったイメージではないでしょうか。
ハイドロキシアパタイトとは、骨や歯に含まれるリン酸カルシウムの一種で、歯のエナメル質の97%、骨では65%を占めています。特徴は、生体組織になじみやすく吸着性があり、毒性がないということです。
これが歯磨き粉に含まれているとどのようにいい事があるかというと、歯のエナメル質の健康を守り、むし歯の発生と進行を予防し、なめらかでツヤのある白い歯を保ってくれます。従来の歯磨き粉は汚れを取り除くとき、歯磨き粉の研磨の力で汚れを取り除こうとすることが多いです。むし歯菌はとても小さく、目にみえないような小さい傷でも、そこをむし歯菌の住処にしてしまいやすいですので、できるだけ歯に傷をつけないようにして汚れをとるのが理想です。ハイドロキシアパタイトは歯と同じ成分なので、歯と固さが似ており、歯に傷をつけにくく、タンパク質などを吸着して取り除く性質があり、研磨の力ではなく、汚れを吸着しながら取り除くので、歯にとって、理想的な汚れの取り方ができます。他にもエナメル質の目に見えない傷に直接埋め込まれ、修復してくれたり、エナメル質に浸透し、ミネラル成分が溶け出した部位にカルシウムイオンとリン酸イオンを補給し、初期むし歯を再石灰化してくれるという効果もあります。