インプラントの歴史①
- 2022年12月31日
- インプラント
インプラントの歴史①
現代の歯科においてインプラントという言葉はかなり浸透してきました。今でこそ様々なシステムや様々なインプラントメーカーが存在し、歯科臨床においては欠かすことのできない選択肢のひとつとなっています。今回はインプラントの歴史について解説します。
インプラントはチタンという金属でできています。これは1952年にスウェーデンのブローネマルク博士によって発見されました。
どんな発見なのか?
インプラント治療に関して、ネジ(インプラント)を土台(骨)にねじ込んでいるだけだと思われている方も多いと思いますが、これは間違いです。ブローネマルク博士の発見はチタンと骨が化学的に結合するということです。
もともと医学部の応用生体工学研究所の所長であったブローネマルク博士はある研究においてウサギを用いた実験をおこなっていました。その際、たまたまウサギのスネに埋め込んでいたチタン製の器具をとりはずそうとしたところ、骨に強固に結合してしまいとることができませんでした。
他の金属においてはそのようなことはなかったようです。
チタンが骨に結合するということと、チタンという金属が生体内で拒絶反応を起こさないという発見をしたのです。
このチタンが骨と化学的に結合することをオッセオインテグレーションといいます。その後様々な研究がなされ1965年にヒトへ臨床応用されます。
今でこそ、そうだったのかぁと思いますが、チタンが骨とくっつくことを発見したら、みなさんはそれを歯に応用しようと考えますか?
こういったところが研究者のすごいところだなぁと思います。
ではなぜ歯科であったのか?
次回「インプラントの歴史②」に続きます。
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