はしか|【公式】いしだ歯科・小児歯科クリニック|住吉区の歯医者・小児歯科

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歯科コラム

はしか|【公式】いしだ歯科・小児歯科クリニック|住吉区の歯医者・小児歯科

はしか

最近ニュースで知りましたが、大阪市内ではしかが確認されたとのこと。今回ははしかについて解説したいと思います。

一般的にはしかといいますが、麻疹(ましん)ともいいます。これは麻疹ウイルスによって感染することにより引き起こされます。一度麻疹ウイルスに感染したり予防接種を受けたりすると免疫ができるため麻疹を発症することはないとされています。しかし、初めて感染した場合や免疫がなくなった場合などは38℃前後の発熱、喉の痛み、咳、目の充血など一般的な風邪のような症状が現れ、一度熱が下がった後に再び高熱が出るとともに全身に発疹が広がっていくのが特徴です。重症化すると肺炎や脳炎などの重篤な合併症を引き起こすこともあり、乳幼児などでは命を落とすケースもあります。そのため、日本では“1歳児小学校入学前1年間の幼児期1回ずつワクチン接種をすることが定期化されています。

感染経路

麻疹ウイルスは空気感染・飛沫感染・接触感染などさまざまな感染経路を持ち、非常に感染力が強いのが特徴です。特に空気感染は一般的な手洗いやマスク着用などの感染対策では予防することができず、感染者と同じ空間にいるだけで感染するリスクが生じます。そのため、公共施設や学校などでの集団感染が起こることがあります。

症状の変化

麻疹ウイルスに感染すると1012日間の潜伏期を経た後に38℃前後の発熱が24日間ほど続き、体のだるさ、喉の痛み、鼻水、咳、充血、目やになどの症状が現れます。その後いったん熱は下がるものの、半日程度で39℃前後の高熱が現れ、おでこ、耳の後ろ、首などに赤い発疹ができて2日ほどで全身に広がっていきます。34日間すると徐々に熱が下がっていき、さまざまな症状も改善していくのが特徴です。このように、麻疹は通常であれば発症から710日間で回復しますが、重症化すると肺炎や脳炎などを引き起こすこともあります。また、一般的に小児期にかかったときの症状よりも、成人になってからかかったほうが、より症状が重くなるといわれています。

治療について

麻疹ウイルス対する抗ウイルス薬は存在しないため、治療は発熱に対する解熱剤、喉の痛みに対する鎮痛剤などの薬物療法、高熱などによる脱水に対する点滴治療などの対処療法が主体となります。

まずは予防

麻疹は重篤な合併症を引き起こすことがあり、さらに麻疹ウイルスは非常に感染力が強いため注意しなければならない感染症の1つです。現在、日本では1歳児と小学校入学前1年間の幼児期の2回にわたるワクチンの接種が予防接種法で定期接種として定められています。なお、ワクチン1回接種では免疫ができる確率は9395%以上、2回接種では9799%以上との報告があります。日本国内ではこのような定期接種があるため、日本での麻疹の流行は基本的には海外からの輸入感染症であると考えられます。そのほか、麻疹ウイルスは空気感染、飛沫感染、接触感染によって感染します。そのため、感染者がいる場合はできるだけ同じ空間を共有しないように注意し、地域で麻疹が流行している場合は人ごみに出歩かないなどの対策も必要です。また、空気感染を防ぐことはできませんが、手洗い、手指消毒、マスク着用などの基本的な感染対策は重要です。