現代人の咀嚼回数
- 2023年8月13日
- その他
咀嚼→そしゃくと読みます。かむということです。今回は現代人の咀嚼の回数について触れていきたいと思います。おそらく皆様、容易に想像はできると思いますが、現代人の食事時の咀嚼回数は昔と比較しますと減っています。一回の食事に対する咀嚼回数は、おおよそ600回前後。食事にかかる時間は、約10分ほどとの研究データがあります。
実は戦前は、咀嚼回数がだいたい1400回もあったそうで、今の倍以上、食事にかかる時間は約20分ほどだったとのことです。戦前といっても正確にいつのことを指すのかというと難しいのですが、戦後80年ほどですので、まだ100年は経っていないということになります。
この短期間に訪れた大きな変化は、やわらかく食べやすいメニューが多くなったこと、そしていわゆるファストフードと呼ばれるようなものに代表される、食事時間のスピード化があります。確かにやわらかく、すぐに食べられる美味しいメニューは手軽です。ですが咀嚼とは、顎や唾液などのことを考えると無視できない重要なもので、よく噛むことで得られる身体にとって良いことがたくさんあります。
咀嚼をたくさん行うことで顎がしっかりと成長し、脳へ刺激を与え、脳の活性化につながります。咀嚼は唾液の分泌につながり消化が良好になりますし、口腔内を中性に保ち、歯の再石灰化を促してくれます。たくさん咀嚼して、ゆっくり食事をすること。これが口腔内だけでなく、全身の健康につながるのです。