お薬と抜歯|【公式】いしだ歯科・小児歯科クリニック|住吉区の歯医者・小児歯科

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歯科コラム

お薬と抜歯|【公式】いしだ歯科・小児歯科クリニック|住吉区の歯医者・小児歯科

お薬と抜歯

さまざまな医科的疾患のため処方され服用されている薬剤のうち、抜歯などの歯科、口腔外科的手術や歯周治療を行う際に特に注意を要する薬剤について解説したいと思います。

高齢化社会が進む現在では多くの患者さんが脳梗塞などの脳血管障害、不整脈などの循環器疾患のため抗血栓薬や降圧剤を服用されています。また骨粗しょう症にて骨吸収抑制薬を服用、使用されている患者さんも急増しています。

抗血栓薬による薬物療法

抗血栓療法は抗血小板療法、抗凝固療法、血栓溶解療法などに分類されますが、今回は抗血小板、抗凝固療法に関する薬剤についてご紹介します。

・抗血小板薬  :  主な薬剤名:バイアスピリン・プラビックス・プレタールなど

・抗凝固薬  :  主な薬剤名:以前ではワーファリン(ワルファリン)による抗凝固療法が大半を占めていましたが、近年では新しく直接作用型経口抗凝固薬(プラザキサ・イグザレルト・エリキュース・リクシアナなど)が開発され、服用されている患者さんが増加しております。

ワーファリンの特徴

・強力な抗凝固作用あり。血液が固まりにくくなる。

・出血のリスクがある (ワーファリンの出血率 2.13.6%/年)

抜歯などの手術を行う際の抗血栓薬継続や休薬

以前は抜歯を行う際にはこれらの抗血小板薬、抗凝固薬はすべて休薬して実施することが一般的でした。ただし現在ではその考え方は見直され、服用薬剤の種類、実施する外科的処置の侵襲の程度などによりカスタマイズした対応を行うことが一般的になっています。

・抜歯はワーファリンを原疾患に対する至適治療域にコントロールした上で、ワーファリン内服継続下での施行が望ましい。

・抜歯は抗血小板薬の内服継続下での施行が望ましい。

・体表の小手術で、術後出血が起こった場合の対処が容易な場合は、ワーファリンや抗血小板薬内服継続下での施行が望ましい。

・体表の小手術で出血性合併症が起こった場合の対処が困難な場合、ペースメーカーの植え込み、及び内視鏡による生検や切除術等への対処は大手術に準じる。

重要なこととしては当クリニックを受診される前にご自身の判断で上記の薬剤(抗血小板薬、抗凝固薬)を服用中止、休薬されることは、中止による副作用、血栓形成などのリスクがあるためお控えください。ご来院時に処置内容にあった服薬の方法をご案内をさせて頂きます。

もし初診当日に外科的処置をご希望の場合にはお薬手帳と直近の血液検査データをご持参いただくのがよいと思います。なお事前に処方医の先生にお問い合わせ頂けますとさらに安心です。