RSウィルス|【公式】いしだ歯科・小児歯科クリニック|住吉区の歯医者・小児歯科

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歯科コラム

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RSウィルス

子供達のあいだで感染症が流行しているようです。今回はRSウィルスについて解説します。

RSウイルスは、Respiratory syncytial virusと言い、感染すると年齢を問わず、風邪などの症状を引き起こすウイルスです。

新生児、乳幼児期(特に1歳未満)において非常に重篤な症状を引き起こすことがあるため、注意が必要なウイルスでもあります。特に、出生体重が軽く小さく生まれたお子さんや、心臓や肺の基礎疾患といった免疫不全がある場合には、重症化のリスクが高いことが知られています。2歳以上のお子さんは軽い鼻風邪で終わることが多いですが、1歳未満、特に6か月未満の赤ちゃんは重症化することがありますので注意が必要です。

よく保育園や幼稚園でRSウイルスが流行っているから心配だわという声も聞きますが、まずRSウイルスに感染して重症化するリスクのある年齢かどうかを判断する必要があります。1歳を越えていれば多くの場合には重症化するリスクは軽減していきます。1歳になるまでに5070%のお子さんがRSウイルスに感染します(2歳までにほぼ全員1回は感染します)。そして、何回も感染するのが特徴です。RSウイルスはどこにでもいる風邪のウイルスで、大人でも何回も感染し、年長児や大人に感染すると鼻の症状だけ引き起こすようなウイルスです。

本来、晩秋〜冬〜早春にかけて流行しますが、その年によって流行の時期や程度は異なります。感染者の咳、鼻水を浴びたり、触ったりすることで感染(飛沫、接触感染)し、45日の潜伏期を経て、咳、鼻水、発熱などが症状として現れます。発症前の45日(潜伏期間中)から発症後1014日間ほどでウイルスを排出します。

下記のような症状は注意が必要です。

・息を吐くときに「ヒュー、ヒュー」「ゼー、ゼー」と音がする

・顔色や唇の色が悪い

・胸がペコペコとへこむような呼吸をする

・呼吸が速く、呼吸の回数が極端に増えている

このような場合には、RSウイルスによって引き起こされる重症な疾患である、肺炎、気管支炎、細気管支炎などを発症している可能性があります。肺炎、気管支炎、細気管支炎を発症した時には、場合によっては酸素投与、点滴などの処置が必要であり、入院し経過観察が必要な場合もあります。

RSウイルス感染症の検査としては、鼻粘膜のぬぐい液を使用して、15分程度の迅速診断が可能です。鼻に綿棒を入れて検査します。

治療としては、RSウイルス自体に効果のある抗ウイルス薬はなく、症状に合わせて対症療法を行うのが基本的な治療です。ご自身の免疫力で良くなるように体力の回復を助ける薬を内服したり、吸入などの処置で呼吸状態を改善していくとのことです。RSウイルスの基本的な予防方法は、日頃の手洗いうがいや、マスク着用になります。