レントゲン-セファロ
- 2023年6月28日
- 矯正歯科
今回はしっかりした矯正治療に欠かせないセファロ検査について解説します。
人の歯並びや噛み合わせには人によってそれぞれの個性があります。また、それが「正常」と呼ばれるものがあれば「不正」と呼ばれるものもあります。その人の歯並びや噛み合わせが「正常」か「不正」かの判断は、矯正歯科医の目によって判断されることになります。しかし矯正歯科医は、どういった情報をもとにその人の歯並びや噛み合わせの特徴を捉えているのでしょうか。矯正歯科医が矯正治療をする前に必ず行う検査とされているのが“セファロ検査“.というものです。この検査を行うことで矯正歯科医は患者さんの状態を詳しく分析し、それをもとに正確な矯正治療を行っていきます。
矯正におけるレントゲンの重要性
“セファロ“について詳しくご紹介する前に、まず矯正におけるレントゲン撮影の重要性についてご説明させていただきます。まず矯正を問わず、歯の治療においてレントゲン撮影はとても重要なものです。お口のなかの状態は表面から見ただけではわからないことが多く、X線により初めて目には見えない歯の状態や骨の状態を把握することができるようになります。歯科矯正の場合、レントゲンにより分析しなくてはいけないポイントは顎の骨の状態と歯の並び方です。その理由は、不正な歯並びや噛み合わせを正しく矯正するためには正確な原因の把握が必要だからです。たとえば不正な歯並びのひとつとしてよく知られている「出っ歯」(上顎前突)。これは上の前歯が前方に突き出ているように見える状態を指しますが、「出っ歯」に見える原因はひとつではなく、限定することができません。まず「出っ歯」に見えてしまう原因は、「上顎の骨が前方に突き出ているため」あるいは「歯が前方に傾いているため」であることがおおいですが、このほかに、「下顎の骨が後ろに下がっているため」あるいは「下の前歯が舌側に傾いているため」であることも「出っ歯」の原因となることがあります。「出っ歯」になっている原因は必ずしも上顎や上の前歯にあるとは限らず、下顎や下の前歯にも原因があるかもしれないと矯正歯科医は考えます。そういったことから、「出っ歯」の原因を特定するためにもレントゲン撮影はとても重要なものになってきます。
セファロとは
“セファロ“の正式名は“セファログラム“といい、また“頭部X線規格写真“とも呼びます。つまり“セファロ“とはレントゲン撮影のひとつです。この“セファロ“は通常の一般歯科で使われているレントゲンと異なり、口のなかだけでなく顎を中心とした顔全体のレントゲンを撮ることができます。しかし、矯正とは不正な歯並びや噛み合わせを正常な状態に改善していくことが目的であります。では“セファロ“により口のなかだけでなく顔のレントゲン撮影まで行うのはどうしてでしょうか。矯正の歯科医師が患者さんの歯の状態を分析するために診察するポイントは、「口のなか」「顔の状態」「歯のレントゲン」などです。また歯の型取りを行い、それにより模型を作ることで口のなかの見えない部分も把握します。そういったすべての情報をひとつの画像にまとめたものが“セファロ“です。よって矯正をする上で顔全体のレントゲン撮影もすることは重要であります。矯正歯科ではこの“セファロ“で撮影した歯や顎、顔などの変化を把握しやすくするために計測点』 というものを用います。計測点とは矯正歯科医が「頭部」を含めた「顔」という全体的な見方から歯や顎の位置の分析をするために使われるものです。この計測点により不正な噛み合わせや歯並びを診断するだけでなく、子供の顎骨の成長の評価をすることもできます。これにより従来の正しい顎骨の位置や歯の並びを理解することができ、また患者さんのセファロによるレントゲン画像から顎骨の状態や歯の並びなどの診断ができます。
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