歯の神経の大切さ|【公式】いしだ歯科・小児歯科クリニック|住吉区の歯医者・小児歯科

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歯科コラム

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歯の神経の大切さ

歯の神経の大切さ

歯の神経については過去の歯科コラム歯の神経と治療方法歯の神経を残すMTAセメントについてでもふれましたが、今回はもう少し掘り下げて解説したいと思います。

歯の神経(歯髄しずいといいます)を取った後には、様々なトラブルが起こりやすくなります。 歯髄には血管や神経などが通っていて、痛みを感じ危険を知らせてくれるだけでなく、栄養補給や抵抗力を維持するといった役割があります。むし歯が大きく止むを得ず神経を取った歯は、これらの大切な機能が働かなくなり、次第にもろくなってしまいます。根管治療(神経を取る治療)の有無で歯の予後を調査した報告によると、根管治療を行ったことのある歯は、根管治療を行っていない歯と比較して、歯の喪失リスクが前歯で1.8倍、奥歯で7.4倍になることが報告されており、これは驚くべき数字だと思います。歯の寿命という観点からすると、いかに歯髄の保存が重要かが分かります。いしだ歯科・小児歯科クリニックでは、仮にむし歯が重症であっても、まずは神経を残す努力をする事をお勧めしています。(熱いものがとてもしみる、何もしていなくてもズキズキ痛むなどの自覚症状がすでにある場合は、炎症が強いため神経を取る処置を行った方がいいこともあります)。しかしまずは、すぐに歯の神経を取るのではなく、歯の神経を残す努力をする、これが歯を長持ちさせることに繋がっていくと考えています。

MTAセメントで神経の可能性を

むし歯が大きくて歯の中を通る神経まで達してしまった場合、通常であれば神経を取る処置が必要になります。しかし前述した通り、神経を取ると歯の寿命は大幅に短くなってしまう可能性があります。そこで当クリニックでは、神経をできる限り残すためにMTAセメントという神経を保護する薬剤を使用した神経保存療法を積極的に行っております。むし歯の進行した部分までをキレイに取り除き、神経の表面にMTAセメントと呼ばれる薬にてフタをすることによって、神経の生活反応を残したまま保存する方法です。MTAセメントには、殺菌作用、神経表面に保護組織を形成する、歯を丈夫にするなどの働きがあります。しかし、MTAセメント決して何でもOKというわけではありません。MTAセメントによる治療が可能かどうかは、むし歯を取り除いてみないと分からないこともあります。ですから、MTAセメントによる治療をご希望されても、むし歯を取りきった際に神経を残すことが出来ないということも可能性としてあることをご理解頂く必要があります。しかしながら、歯の生活反応を残せるチャンスがあるのであれば、MTAセメントを用いた処置をご説明、ご案内させていただきます。ご納得いただいたうえで、歯の神経を残したいと思われた際にはご決断下さいね。

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