舌小帯について
- 2023年2月16日
- 小児歯科
舌小帯について
舌小帯→ぜつしょうたいと読みます。ベロの裏側にはスジのようなものがあり、これを舌小帯といいます。口を開けながら舌先で上あごをなめようとすると、ピーンと張っる部分です。
舌小帯強直症
舌小帯強直症(短縮症)はこの舌小帯が短かったり、突っ張りが強い状態の事を言います。小児歯科検診にも項目があるりますので、該当するお子さんは指摘があります。
舌小帯強直症の症状
舌小帯が短いと舌を前や上に動かすときに突っ張ってしまい、舌の動きが制限されてしまいます。
・発音障害:舌足らずな発音になります。適切な処置や訓練で改善を試みます。
・舌癖:物を食べたり、飲み込むときに癖がついてしまうことがあります。適切な訓練を行うことで改善を試みます。
・下顎の成長抑制:これについては科学的根拠はありませんが、成長を抑制するという説があるようです。
・歯並びへの影響:こちらも科学的根拠は示されていませんが、下の前歯の間があいてしまうなどの症状がでることがあります。
舌小帯の治療
乳児期:この時期は治療をおこなうことはありません。過去には哺乳障害の原因と言われていましたが、現在ではそのようには考えられていません。
幼児期:言葉を発するようになると、タ行、ナ行、ラ行が舌足らずな発音になります。明かな構音障害がある場合は、3歳時から機能訓練を開始し、5歳時に手術が必要かどうかを判断します。5歳以降で手術をし、適切な訓練を行うことで発音の癖は改善すると言われています。
舌小帯の手術
通常はむし歯や抜歯の際に用いる歯科用局所麻酔で行い、特に時間のかかることではありません。舌小帯を切開し、スジを切るといったことをします。縫合処置をおこなうこともあります。術後の痛みや出血はあまりないことがほとんどです。低年齢のお子さんだと、不安や恐れもあると思いますので、適応を判断した上で、ある程度治療が出来る年齢になってから行います。
手術は術後が大切
舌小帯伸展術は術後の経過や訓練が最も大切です。手術を行うと瘢痕といって、傷口が縮んで硬くなります。この時期に舌小帯をしっかり伸ばしておかないと瘢痕化して傷口が硬く縮んだ状態で固着してしまいます。手術をしただけでは舌の運動障害は回復しませんが、私の臨床経験上、発音や舌の動かし方については日に日に慣れてくるお子さんが多いように思います。
手術の適応は上記の通りですが、舌小帯は10歳前後までは訓練を行う事で伸びるという報告もまたあります。舌小帯を伸ばす舌の運動をしながら経過を見ていくことも可能です。
検診で指摘された。舌足らずな発音があるといった気になること、ご心配ごとがありましたらご相談ください!
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