歯科医院の裏側 ( 型取り編 )
- 2022年12月24日
- 設備
歯科医院の裏側 ( 型取り編 )
お口の中というのは極めて細かい感覚までキャッチします。例えば髪の毛一本入っていても感触が気持ち悪いですし、歯と歯の間に物がつまったりしても違和感や痛みという形であらわれてきます。
そんな繊細なお口の中ですが、歯科医院ではつめ物や被せ物を作る際に“型取り“をすることが多いです。あっ!と思われた方も多いのではないでしょうか。そうです!あのネバーっした、オエッとなりがちな工程です。この型取りのことを印象採得 ( いんしょうさいとく ) といいます。( ※ 最近では光学印象といって、お口の中専用の小型カメラを用いることで印象採得をする場合がありますが、これについては別コラムで記載したいと思います。)
今回は印象採得について解説したいと思います。
印象採得の主な目的
・つめ物、かぶせ物などの補綴物をつくるため
・歯並びや歯のはえている方向を確認するため
・歯ぐきや粘膜の形態を確認するため
・噛み合わせの状態を確認するため
などがあげられます。
今回は1番上にあげましたつめ物、かぶせ物などの補綴物をつくるためということに焦点をあて、最も一般的である寒天 / アルジネート印象法について説明します ( その他シリコーン印象法があります ) 。
・アルジネート : 成分はアルギン酸ナトリウムといって昆布やワカメなどに含まれる粘りを持った性質があります。アルギン酸は、色々な所で使われていて、食品歯磨き粉、薬品やサプリなどにも使われています。
このアルジネートの粉を水と混ぜて使用します。いろんな色がありますが、ピンク色やオレンジ色を用いられている歯科医院さんが多いように思います。
・寒天 ( かんてん ) : 寒天といえばところてんやあんみつを思い浮かべますが、歯科においては印象採得に使用します。様々な種類と色があります。
・石膏 ( せっこう ) : 印象採得をした後、石膏を流し込んで模型を作製します。この石膏も様々な種類のものがあり、粉と水を混ぜあわせて使用します。
主に上記の材料を用いますが、最初にも記載しましたようにお口の中は極めて繊細かつ我々の作製する補綴物はミリ単位の狂いもゆるされません。
何が言いたいかといいますと、寒天 / アルジネートにおける印象採得の時点で狂いがないこと、石膏を流す時点で狂いがないことが非常に大切であるということです。
いしだ歯科・小児歯科クリニックにおきまして、アルジネートに関しては自動練和機を用いて常に同等の粉と液の比率を維持し、エラーがでないように、そして寒天に関しては極めてクオリティの高い物 ( 高価なもの ) を用いています。また石膏についても、変形の極めて小さい物を使用し、患者さんに装着する補綴物に狂いが出ないように努めています。これはひいては患者さんの大切な歯の予後にも関わることです。ピタッと合っていないつめ物などを接着剤で半ば無理矢理装着するようなことがあると、すぐに再度のむし歯となります。
今回の内容は患者さんには見えない裏側の部分が多いですが、見えないところも正確に取り組み、安心してご来院いただけたらというのが私の思いです。
ご質問・お問合せ📩
ishida-dentalclinic@ymail.ne.jp
【大阪 歯科 いしだ歯科・小児歯科クリニック 住吉区 住之江 堺 我孫子道 印象 アルジネート 寒天 シリコーン 光学印象 正確 口コミ おすすめ】